当ショップで販売している「もろみ酢」。
美容と健康に良いと言われ、近年注目されています。
とはいえ、聞き慣れない方も多いのではないでしょうか?
こちらでは、もろみ酢についてご紹介致します。
目次
もろみ酢とは何か?
もろみ酢は泡盛の副産物
沖縄に泡盛という銘酒があります。
この泡盛を製造する過程で生まれるのが「カシジェー」と呼ばれるもの。
これは蒸留してアルコールを取り出した後のもろみ粕のことで、これを原料としてもろみ酢が作られます。
もろみ酢は、泡盛の製造過程でできるいわば副産物。
ですが黒麹菌のパワーによって生まれたカシジェーは大量のクエン酸やアミノ酸を含み、それがギュッと詰まったもろみ酢はとても体に良い健康飲料なのです。
泡盛由来とはいえ、アルコールは入っていませんので、お子様が飲んでもいいし、車の運転にも差しさわりはありません。
もろみ酢の歴史について
蒸留酒の製造技術は14世紀後半から15世紀ごろ、タイから琉球に伝えられました。
すると泡盛の歴史は600年から650年くらいになる計算です。
しかし、もろみ酢はそれよりはるかに浅い歴史しか持っていません。
商品化されたのは1973年といいますから、生まれてからまだ50年も経っていないのです。
原料のカシジェーは、元々は豚のエサだった
もろみ酢が商品化される以前は、その原料となるカシジェーは単なる搾りかすとしてしか見られず、せいぜい豚のエサとして利用される程度だったそうです。
ちなみに養豚農家がカシジェーをもらうために酒造所の門前で列をなしていたという話もあります。
しかも、外国から安い飼料が入ってくるようになってからはカシジェーは豚のエサにも使われなくなり、捨てられたりしていました。
腐れやすく、保存がきかないため利用価値のないものだったのです。
もろみ酢は、豚の成長にいい=人間にも応用できるという発想から生まれた
人間にとって利用価値がないとはいえ、カシジェーを与えられた豚は元気に育ち、しかも肉がおいしくなることは昔から知られていました。
豚肉といえば沖縄の食文化の中心に位置するといってもいい食材で、それがおいしくなるということは大きな価値を秘めているといっていいでしょう。
そこに目を付けたある泡盛製造会社がもろみ酢を開発したわけです。
ちなみに、今では沖縄の在来豚であるアグーにカシジェーを与えている養豚農家さんもいるそうです。
アグーはおいしい豚肉として全国的にも知られる存在。カシジェーを与えることでさらに肉質が良くなり、脂に甘みが出るといいます。
このように豚の成長や肉質にいい影響を与えることがわかり、それを人間にも応用しようともろみ酢が誕生しました。
もろみ酢の製品化には現在ルールが定められている
従来、不要な副産物とされていたカシジェーがもろみ酢になり、それが売れて利益になるとなったら、他の泡盛メーカーも指をくわえて見ているはずがありません。
こぞってもろみ酢の製品化に乗り出しました。
しかし、なかには泡盛の製造工程で出るもろみ粕つまりカシジェーを使っているのかどうか怪しいもろみ酢が出回るなどして、消費者の不信を買うことも。
そこで業界団体はもろみ酢について、以下のようにルールを定めました。
もろみ酢・・・泡盛や焼酎の製造工程でできるもろみ酢原液が75%以上含まれている製品
琉球もろみ酢・・・もろみ酢原液が75%以上含まれていて、なおかつ泡盛由来の原料が使われている製品
参考:もろみ酢公正取引協議会
つまり泡盛以外の焼酎でももろみ酢原液が75%以上含まれていれば「もろみ酢」を名乗れ、それが泡盛の製造過程で出たもろみ酢原液ならば「琉球もろみ酢」と名乗ることができるわけです。
また、上記のもろみ酢である条件や、その他規定の条件を満たした製品には「もろみ酢公正取引協議会」という団体が発行する公正マークが表示されているので、選ぶときの参考になりますね。
もろみ酢の製造工程
泡盛の製造工程は、各酒造メーカーのこだわり等があるため、それぞれ違います。
しかし、泡盛を製造する過程は基本同じです。例えば、原料は「タイ米」、使う麹菌は黒麹です。それらを使って泡盛は以下の手順で製造してます。
浸漬
まず、泡盛の原料となるタイ米の糠をとり洗浄します。洗浄後、「浸漬」という工程を行います。ここではタイ米を水に浸し、水分をじっくりとしみ込ませる工程です。酒造メーカーによっては浸漬からこだわりを見せているところもあり、例えば、水の質(硬水または軟水)や浸す時間などを変えて製造しているようです。このようなこだわりは、泡盛の風味や香りが変わってくると言われています。泡盛の特徴をだすための最初の工程です。
蒸す
水分がタイ米にしみこんだら、次は蒸す工程です。ここでは機械によってタイ米をムラなく蒸していきます。この工程でもこだわっている酒造メーカーは蒸す時間を変えたりしています。例えば、タイ米を蒸す時間は基本的に1時間ほどですが、季節の気温によって蒸す時間を調整している酒造メーカーもあるほどです。
製麹
三段階めの工程は「製麹」という工程です。ここでは泡盛の要である黒麹菌を種づけしていきます。蒸したタイ米を冷却後、黒麹菌を散布します。この際、先の「浸漬」と「蒸す」の時間によって黒麹菌の付き具合や繁殖度合いが変わります。
なお、黒麹菌にはイヌイ菌・ウサミ菌・アワモリ菌・アウレウス菌・サイトウイ菌などがありますが、主にアワモリ菌とサイトウイ菌のいずれかが使用されております。特徴を出そうしている泡盛にはこの2種類を混ぜて使用している酒造メーカもあるようです。
仕込み
仕込みの工程では水と酵母を加えて発酵させます。この段階でアルコールや香味成分が生成されます。泡盛の特徴を出すために仕込みの工程では発酵する時間を調整しているようです。
蒸留
蒸留という工程では、単式蒸留機により熱を加えて泡盛ともろみ(カシジェー)に分けていきます。ここでの温度調整も泡盛の特徴をだす工程になります。
熟成
熟成の工程では、蒸留した泡盛を貯蔵していきます。ここで時間をかけてじっくりと熟成していきます。熟成される容器には壷やステンレス製など様々です。この熟成により、泡盛の風味や香味がさらに変化していきます。
以上が泡盛の製造工程です。
泡盛の製造工程をみれば、もろみ酢の原料であるカシジェーがどのように生まれたかわかると思います。カシジェーは偶然に生まれた副産物で本来は、豚のエサやサトウキビの肥料として使われてきました。しかし、その栄養価の高いことから近年の研究により、健康飲料の「もろみ酢」として生まれ変わりました。今では世間一般に広まるようになり、健康維持に役立っています。
もろみ酢と黒酢はどう違うの?
いわゆる「酢」にはたくさんの種類があります。
米酢、穀物酢など日常の料理に使われるものから、ワインビネガー、バルサミコ酢といった洋食で多用されるタイプ、さらにリンゴ酢や黒酢、そしてもろみ酢といった具合。
酢といえば調味料というイメージがまず頭に浮かびますが、黒酢やもろみ酢はさらに健康にもよさそうというイメージがあり、このふたつは比較対照されることも多いようです。
そこでもろみ酢と黒酢の違いについて見ていきましょう。
原料の違い
前述のようにもろみ酢は泡盛の製造工程でできる副産物なので、原料は泡盛と共通です。
つまりお米と黒麹。ちなみに泡盛製造に使われるお米はタイ米です。
一方、黒酢の原料は玄米や大麦、水、それに米麹になります。
製造法の違い
もろみ酢はカシジェーと呼ばれるもろみ粕を搾り、それに黒糖などを加えて飲みやすくする場合もあります。
ちなみにもろみ粕の時点ではすでに発酵が完了しているので、あまり手間や時間はかかりません。
黒酢の伝統的な製法は、まず材料を壺に入れて中で発酵させます。
ひとつの壺の中で糖化、アルコール発酵、酢酸発酵という過程が進み、それが終わると別の壺に移し替えて熟成。
できあがるまでには1年から長い場合は3年もかかるそうです。
熟成の途中でも攪拌したりするため、手間も時間もかかるのがひとつの特徴といえます。
成分の違い
もろみ酢にはアラニン、フェニルアラニン、アスパラギン酸、グルタミン酸 、アルギニン、プロリン 、グリシンなどのアミノ酸が含まれていることがわかっています。
しかしこれらのアミノ酸よりも多く含まれているのはクエン酸です。
クエン酸はレモンなどの柑橘類に多く含まれており、あの酸っぱさの元になっている成分。また抗酸化作用があることでも知られています。
黒酢もアミノ酸を多く含んでいます。
人の体は約20%がタンパク質でできていて、臓器や血管、筋肉、血液中のヘモグロビン、皮膚、毛髪などを構成しています。
このタンパク質を作っているのがアミノ酸。
したがってアミノ酸は私たちの体の元であり、命の源といっても過言ではありません。
ところで人間の体を作っているタンパク質を構成するのは20種類のアミノ酸です。
このうち11種類は体内で作り出すことができるのですが、残りの9種類は体内でつくることができません。
これらは食事等で摂取するしかなく、これらを必須アミノ酸と呼んでいます。
そして黒酢にはこの必須アミノ酸が豊富に含まれているのです。
つまり、クエン酸を多く含むもろみ酢、アミノ酸主体の黒酢、というのが成分から見た両者の大きな違いということができるのです。
もろみ酢の原料となる黒麹菌と紅麹菌
もろみ酢は泡盛の製造工程の中でできる副産物です。ですから、普通に「もろみ酢」と言えば黒麹菌でできたものをいいます。
しかし、最近は、紅麹菌で作られたもろみ酢もあります。
黒麹菌と紅麹菌、このふたつの違いはなんでしょうか。
今回は一般的な黒麹菌のもろみ酢と、最近よく聞くようになった紅麹菌のもろみ酢について解説していきたいと思います。
黒麹菌について
黒麹菌は泡盛の製造工程で必要な麹菌です。これなくして泡盛は作れません。当然、もろみ酢だってできません。つまり黒麹菌は泡盛だけじゃなく、もろみ酢にとっても重要な菌といえます。
黒麹菌は文字通り、黒い色した麹菌のことです。一般的には「アワモリコウジカビ」で広く知られており、沖縄の泡盛製造では古くから用いられたコウジカビです。
黒麹菌の主な特徴は、クエン酸を大量に生成するところです。このクエン酸の健康効果が着目され、もろみ酢が誕生しました。一般的に普及しているもろみ酢はこの黒麹菌で作られたものがほとんどです。
紅麹菌について
紅麹菌は漢方薬に使用される紅麹から生まれたものです。
福建省では「福建紅酒」というお酒の製造に使用されています。
紅麹菌で作られたもろみ酢は、これまでのもろみ酢のように副産物で作られたものとは少し違います。紅麹菌のもろみ酢は、より健康効果をねらったもろみ酢といえるのです。理由は紅麹菌の栄養素にあります。
紅麹菌には黒麹菌とは違った栄養素が豊富に含まれております。代表的なものを上げれば「モナコリンK」と「GABA」です。これらの栄養素は世界中で研究されており、様々な成果が上がっております。
とくに注目されているのは「GABA」という成分です。
現代のストレス社会に貢献してくれる栄養素として各機関から注目されています。紅麹菌のもろみ酢は美容や健康だけじゃなく、心理的な効果も期待できるわけです。
ちなみに紅麹菌は、沖縄では「豆腐餻」という食材に用いられてきました。豆腐ようは琉球王朝の時代に高級食として貴族に食べられていた経緯があり、当時は数少ない食材だということで貴重に扱われていたそうです。
黒麹菌と紅麹菌、選ぶならどっち?
黒麹菌と紅麹菌のふたつの原料を使ったもろみ酢があるのをご理解いただけたと思いますが、選ぶ時にどちらを選んだらいいのか迷ってしまうかもしれません。もし迷ったのなら、もろみ酢の使い方で選ぶといいです。
例えば、黒麹菌もろみ酢は発酵された飲料としては比較的に飲みやすいものです。そのため健康酢として飲むだけではなく、料理などにも使えます。生サラダにおちょこ一杯かけたり、お味噌汁に入れることもできるのです。黒麹菌で作られたもろみ酢は、幅広く使える健康飲料としてご使用いただけます。もろみ酢を飲む人・飲まない人どちらの方にも使いやすく、ご家族みんなの健康を気にしているという方に向いています。
一方、紅麹菌もろみ酢はちがいます。
紅麹菌は少々、発酵臭が強いし味もキツめです。そのため、もろみ酢としては黒糖を入れて飲みやすく仕上げておりますが、料理には不向きといえます。
ですから紅麹菌のもろみ酢は、健康飲料として使用するのが最適です。
薄めて飲んでもいいですし、黒糖が入っているのはそのまま飲むこともできます。スマートな健康志向を目指したい、手軽に飲めるもろみ酢が欲しいという方には紅麹菌のもろみ酢が向いているでしょう。
もろみ酢の健康効果について
もろみ酢はクエン酸をたっぷり含んでいるのが特徴と書きましたが、その量は黒酢の数倍、米酢の数十倍ともいわれます。
同じ酢でも調理などに使われるごく一般的な酢の主成分は酢酸ですが、もろみ酢の主成分はクエン酸です。
酢酸は体内に入るとクエン酸に変化していくので結果的には同じともいえますが、もろみ酢なら酢酸が変化していく過程を飛ばしてクエン酸をダイレクトに摂取することができるわけで、非常に効率が良いといえます。
そこで「もろみ酢の真価はクエン酸にあり」ととらえ、クエン酸とその健康効果について少しくわしく見てみましょう。
ちなみにクエン酸は柑橘類以外に梅干しにも多く含まれていますが、クエン酸を摂るために梅干しを大量に食べるのは非現実的です。
一方もろみ酢は酸味が少ないので梅干しよりも摂取しやすくなっています。
健康効果を考えてクエン酸を摂るならやはりもろみ酢がよさそうですね。
エネルギー生産効果
クエン酸の大きな役割のひとつに「クエン酸回路」というものがあります。
私たちは食事によって糖質(炭水化物)、脂質、タンパク質のいわゆる3大エネルギー源を体内に取り込みます。
そしてこれらをエネルギーに変える過程をクエン酸回路と呼びます。
エネルギーを生み出すための代謝経路の一種といってよいでしょう。
ちなみにクエン酸回路なるものが発見されたのは1937年のこと。
ドイツ生まれのハンス・クレブス博士という人によるものでした。
これは20世紀の生化学ジャンルにおけるもっとも重要な発見であったといわれており、その功績によってクレブス博士は1953年にノーベル医学・生理学賞を受賞しています。
疲労回復効果
クエン酸を摂取するとクエン酸回路の働きが活発になり、エネルギーをたくさん作り出すことができます。
しかし、それがうまく回らなかった場合、エネルギーに変換できなかった物質が乳酸として体内にたまっていきます。
乳酸は運動やストレスなどによっても生まれる疲労物質ですが、クエン酸は乳酸を分解する機能を持っています。
そして最近の研究では単に分解するだけでなく、乳酸をエネルギーに変えている可能性もあるといいます。
その真偽はともかく、もろみ酢を愛飲する人が「疲れが取れる」というのは、クエン酸が疲労物質の乳酸を分解しているためであることは確かなようです。
脂肪燃焼効果
脂肪を燃焼させる効果もあり、体内のクエン酸が多いとカロリーを消費しやすい状態になります。
このあたりがダイエット効果があるといわれるゆえんかもしれません。
痛風・高尿酸血症改善効果
さらにクエン酸には痛風の改善にも効果があるとされています。
痛風とは体内にたまった尿酸がうまく排泄されずに関節の中で結晶化し、足の親指の付け根などが激しく痛む病気。
風が吹いただけで痛いというわけで痛風という病名になったともいわれます。
痛風になる前には高尿酸血症といって、血中の尿酸値が高い状態が続きます。
この段階や痛風になってからでもクエン酸を摂取すると尿酸値が下がります。
というのも、尿酸値を下げるには尿をアルカリ性にすることが大事で、これによって尿酸が尿の中に溶けやすくなります。
クエン酸には尿をアルカリ性にする働きがあるのです。
その結果、高尿酸血症を改善したり、痛風の症状を和らげる効果を発揮するのです。
実際、クエン酸カリウムやクエン酸ナトリウムが痛風の患者さんに薬として投与されることもあります。
ミネラル吸収を助ける効果
クエン酸はカルシウム、鉄、亜鉛などのミネラルの吸収を促進するといわれています。
こうしたミネラルは私たちの体にとって必要不可欠なものですが、実は吸収しにくい栄養素。
それを助けるのがクエン酸なのです。
ダイエットをすると体内のミネラル分が減る傾向もあり、それを補う意味でもクエン酸の効果は高いといえます。
抗酸化効果
鉄がさびてしまう、切ったリンゴの断面が茶色っぽくなってしまう。
これらはいずれも酸化という現象。
鉄は空気に触れることで酸化してさびるし、リンゴに含まれているポリフェノールが酸素と反応して酸化し、色が変わってしまうのですね。
つまり酸化とは物質が酸素と化学反応を起こす現象といっていいでしょう。
これによって物質の性質が変化して鉄がさびてぼろぼろになったり、リンゴの味が落ちてしまったりするわけです。
このように酸化は、自然界のどこでも日常的に起きている現象です。
では、酸化が私たちの体内で起きたらどうなるでしょうか。
私たちは酸素を体に取り入れて生きています。
数分でも体に酸素が入ってこなければ死んでしまうかもしれませんから、必要不可欠な物質です。
ちなみに私たちは呼吸によって1日に500リットルを超える酸素を体内に取り入れて生きているといわれます。
なぜ、これだけ大量の酸素が必要なのかというと、摂取した食べ物がエネルギーに変わるのも一種の酸化反応だから。
つまり、食べ物をエネルギーに変えて生きていくために酸素が欠かせないわけです。
ところが、私たちが取り入れた酸素のうち、2%程度が活性酸素になるといわれます。
活性酸素とは強い酸化能力を持ち、それを使って体内に侵入してきた細菌やウイルスを攻撃してやっつける役割を持った体内物質。
ウイルスや細菌と戦っているうちはいいのですが、活性酸素が増えすぎると正常な細胞まで攻撃してしまうことがあります。
それにより、血管から内臓、皮膚、目など、体のあらゆる部分が酸化していきます。
これが老化の正体。簡単にいえば活性酸素によって体が酸化し、老化していくのです。
鉄がさびるように体もさびて老化するのですね。
ということは体を老化させない、いわゆるアンチエイジングのためには活性酸素の働きを抑制する物質、すなわち抗酸化作用のある物質を摂取すればいいということになりますね。
クエン酸にはこの抗酸化作用があることもよく知られています。
お弁当に梅干しを入れておくとごはんが傷みにくいといわれますが、これも梅干しに含まれるクエン酸の働きによるものです。
体内ではクエン酸は老化を早める悪玉活性酸素を除去してくれるので、アンチエイジング効果が期待できるというわけです。
もろみ酢は料理にも使えるの?
もろみ酢はもちろんそのまま飲むのが基本ですが、ドリンクとしてアレンジしたり、料理に使ったりとさまざまに利用できます。
そんな活用法を知ればもっと好きになり、長くおつきあいできることでしょう。
そこで、もろみ酢を使った簡単レシピをご紹介。
暑さも疲れも吹き飛ばす もろみ酢&シークヮーサードリンク
もろみ酢に、これも沖縄の健康食材であるシークヮーサー果汁を加えた爽やかなドリンクです。
シークヮーサーがなければレモンでもOK、またハチミツの代わりに水溶きした黒糖を入れてもおいしいですよ。
材料(2人分)
もろみ酢 100cc
シークヮーサー果汁 10cc
水 100cc
氷 適量
ハチミツ お好みで
作りかた
1.ハチミツ以外の材料をピッチャー等に入れて攪拌し、味を見ます。
2.酸味が強ければハチミツを加えます。
3.グラス二杯に分けて召し上がれ。
角煮風、でもヘルシー!豚バラ肉のさっぱり煮
食文化の中心に豚がいるといわれる沖縄。
ラフテーと呼ばれる角煮は有名ですが、脂身が多いからと敬遠する人もいるようです。
しかし、脂肪燃焼効果のあるクエン酸が合わさるといけるかも。
しかもクエン酸は加熱しても壊れないという性質があるので煮物にはぴったりです。
材料(3人分)
豚バラ肉(かたまり) 400g
ショウガ 1かけ
水 500cc
*しょうゆ 大さじ3
*酒 大さじ3
*もろみ酢 大さじ2
*みりん 大さじ2
*砂糖大さじ2
作りかた
1.豚バラ肉を2cm幅に切り、ショウガは薄切りにします。
2.豚バラ肉とショウガ(半量)を鍋に入れ、ひたひたの水を加えて強火にかけます。
3.15分ほど茹でたら豚バラ肉をいったんざるに上げ、茹で汁を切ります。
4.豚バラ肉をふたたび鍋に入れ、水500ccと*の調味料、ショウガの残りを入れて中火で煮ます。
5.煮汁が半分くらいになって味が浸みたらできあがり。
もろみ酢のレシピまとめ
ゴーヤーの酢物(もろみ酢風味)
沖縄産のゴーヤと黒糖もろみ酢がコラボしたレシピです。
ゴーヤに含まれているビタミンCともろみ酢に含まれているクエン酸は最強の疲労回復食なのです。というのは、クエン酸サイクルとビタミンは切っても切れない仲。ビタミンがないとクエン酸サイクルはスムーズに回らないのです。ともに欠かせない栄養素となります。自然のビタミンCが豊富に含まれているゴーヤと黒糖もろみ酢のコラボを紹介しましょう。
材料
ゴーヤ約120g 1/2本
塩 少々
もろみ酢 大さじ1杯
和風だし 小さじ 1/2
カツオ節 適量
作り方
1.ゴーヤのヘタ、ワタ、種を取り薄切りにします。
2.ゴーヤを塩で揉み、水を切ります。
3.その後、もろみ酢と和風だしを入れて混ぜます。
4.皿に盛りつけカツオ節を添えます。
照り焼きチキン
疲れた体には活力のある食べ物がおすすめです。
それには、脂っこいものよりも脂身の少ないヘルシーで高タンパクな照り焼きチキンが最適です。照り焼きチキンをメインにして食事をすれば、ご飯もすすむことでしょう。
照り焼きチキンは栄養を十分に補給できますし、さらにチキンの効果も期待できます。
チキンには疲れを取ってくれるビタミンB群が豊富に含まれております。それにもろみ酢を隠し味で加えたら、栄養満点で疲労回復する食事が完成です。
材料
鶏肉 1枚
片栗粉 大さじ1杯
醤油 大さじ2杯
砂糖 大さじ1杯
もろみ酢 大さじ1杯
塩・こしょう 少々
作り方
1.鶏肉は一口サイズに切ります。
2.切った鶏肉の全体に塩・胡椒と片栗粉を薄くまぶします。
3.テフロン加工のフライパンを中火で熱し(テフロン加工のフライパンがない場合は油を少し引きます)4.鶏肉を焼きます。
5.鶏肉の表面がこんがりと焼き色になるまで裏表焼きます。
6.もろみ酢を入れ、中火で焼き、水分を飛ばします。
7.水分が飛んだら醤油、砂糖を入れます。
8.鶏肉が中まで焼け、全体に味がしみこんだら完成です。
揚げ出し豆腐
豆腐ともろみ酢のコラボは女性に最適な美容食です。
豆腐に含まれている大豆のサポニンともろみ酢のクエン酸は、体の中からキレイにするためのレシピとなります。ぜひ、晩御飯の一品にいかがでしょうか。
材料
豆腐 1丁
だし汁 200ml
醤油 大さじ1
黒糖もろみ酢 大さじ1
片栗粉 大さじ山盛り1
作り方
1.豆腐を食べやすい大きさに切り、ペーパータオルで軽く水気を吸い取ります。
2.片栗粉を薄くまぶします。
3.揚げ油を熱し(約170度ほど)、温まったら豆腐を揚げます。
4.鍋に醤油、黒糖もろみ酢、だし汁を入れて煮立ち、つゆを作ります。
5.つゆができあがったら揚げた豆腐にかけて完成です。シシトウや大根おろしを添えてもいいですよ。
もろみ酢ってだれでも飲んでいいの?
もろみ酢の主成分であるクエン酸には健康、美容、アンチエイジングなど、さまざまな効果があることがわかっています。
しかも、適量の範囲内であれば副作用の心配がなく、加熱しても分解されないので料理にも幅広く使えます。
しかし、これを柑橘類や一般的な酢などで摂取するのは大変。
そこでクエン酸はもろみ酢で体に取り入れるのがおすすめです。
さらにもろみ酢には必須アミノ酸を含む豊富なアミノ酸が含まれており、こちらも美容や健康に役立つ成分です。
酢特有のツンとくる刺激も少なく、飲みやすいのもポイントの高い点ですね。
また、黒糖などをブレンドしてさらに飲みやすくした商品もあります。
育ち盛りのお子様から疲れやストレスに悩むお父さん、美容やダイエットに気を使う女性の方、そしていつまでも元気で人生をエンジョイしたい高齢者まで、もろみ酢は年齢を問わずに活用いただけるすぐれた健康飲料なのです。
もろみ酢を飲むのにおすすめのタイミングは?
もろみ酢は健康飲料です。薬ではないのでいつ飲んでもいい飲み物なのですが、より効果的な飲み方というのがあります。
健康維持のためなら毎朝がおすすめ
健康維持のために毎朝のもろみ酢はおすすめです。朝起きたときは、体は空腹の状態。そのため栄養を求めています。その際、もろみ酢を飲むことはアミノ酸の栄養補給にもなり、健康維持に直結してくれます。
より効果を求めるなら、もろみ酢を少し薄めて冷水にしておくことです。冷水は体の細胞を目覚めさせるだけじゃなく、腸内環境にもいいです。コップ1杯のもろみ酢(冷水)は、便秘予防にも最適です。
体型が気になる方は運動前がおすすめ
もろみ酢は体型が気になる方に最適な飲み物です。というのは、もろみ酢の栄養素がダイエットに最適だからです。もろみ酢には「クエン酸」と「アミノ酸」が豊富に含まれております。例えばクエン酸は、運動の疲労を軽減してくれる成分ですし、アミノ酸は新陳代謝を活発にし脂肪燃焼する成分です。
つまり、運動前にもろみ酢を飲めば、体重を落としやすくし、体型を維持しやすくすることに繋がります。
もろみ酢を運動前に飲んで、運動の効率を高めましょう。
疲れが取れない方は半身浴といっしょに
なんだか疲れが取れないと感じているなら、もろみ酢を半身浴しながら飲むことをおすすめします。
半身浴はダイエットに効果的というのが定説ですが、実は疲労回復にも最適です。
半身浴は体を温め、血行が良くなり、新陳代謝を高めてくれます。その際、もろみ酢のクエン酸やアミノ酸を摂取しておけば新陳代謝に拍車をかけてくれますし、乳酸の排泄も促進されます。
半身浴のときは、もろみ酢は薄めて飲むことをおすすめします。通常よりも水を多めにして薄めて飲むことで、水分補給にもなりますし吸収率も高まり一石二鳥です。
美容効果を期待するなら夜寝る前がおすすめ
美容効果を高めたいなら、もろみ酢を寝る前に飲むことをおすすめします。人は寝ているときに細胞が生まれかり、再生するといいます。その再生の時には栄養素が必要です。しかし栄養素が足りていなければ健やかで美しい肌にはなりません。肌の栄養素にはいろいろありますが、もろみ酢のアミノ酸は最適な栄養素です。寝る前にもろみ酢を飲めば、美容効果が期待できます。
ただ、ひとつだけ注意点があって、それは「寝る1時間前に飲む」ということです。寝る直前に飲めば内臓が働きだしますので、疲れの原因にもなります。そうならないためにも、もろみ酢は寝る直前ではなく1時間前に飲むようにしましょう。